レシート撮影型の家計簿アプリは避けた方がよい2つの理由

今では多くの家計簿アプリが目玉機能の一つとしてそなえている「レシート撮影」機能。

レシートを撮影するだけで、内容を読み取って家計簿入力が行えるなんて、まるで魔法みたいで、すごく便利そうだと感じる方も多いのではないでしょうか?

しかし、実際にレシート撮影機能を利用してみた方の声を聞くと、それほど入力時間の節約にはつながらず、家計簿の継続自体に途中で挫折してしまったという声も多く聞かれます。

実はこれ、家計簿アプリのレシート撮影機能が、あくまで手書きの家計簿の延長線上にあり、自動化が中途半端に終わっているからなんです。

この記事では、レシート撮影機能に頼ると、なぜ家計簿の記録に挫折しやすいのか詳しく解説するとともに、より進化した「データ連携型」の家計簿アプリをご紹介します。

紙の家計簿 vs Excel vs アプリ:おすすめは断然「データ連携型」のアプリ

家計簿選びについて書かれた Web ページでは、家計簿のつけ方を「紙(市販の家計簿やノートでの自作)」と「Excel(テンプレートの利用や自作)」と「アプリ」の3つに分け、それぞれのメリットとデメリットを紹介したうえで、自分にあった方法で家計簿をつけることが大切だと述べているものがほとんどです。

「紙」でも「Excel」でも「アプリ」でも、家計簿をつけるだけでお金の出入りを見える化し、支出の改善効果が見込めることからも、どの方法を選んでも、家計簿をつけないよりはマシという意見にも一理あります。

しかし、ズボラな人やモノグサな人でも賢くお金を貯めることを目指すマネー道場では、最初の設定だけ行えば、家計簿をほぼ全自動で継続できる「データ連携型」のアプリの利用を強くおすすめしたいと思います。

レシート撮影型が挫折しやすい理由1:「入力」の自動化が不十分

家計簿で毎月の収入と支出、お金の出入りを把握し、支出の最適化につなげるには、大きく「記録」「集計」「費目別の支出の把握」「支出の改善」「継続」の5つのステップが必要となります。

ここで、紙の家計簿、レシート撮影型のアプリ、データ連携型のアプリの3つが、5つのステップそれぞれをどれくらい自動化できているかを表にまとめると以下のようになります。

紙の家計簿レシート撮影型のアプリデータ連携型のアプリ
ステップ1:記録×
レシートや明細書を保管し、手書きで転記

レシートなどを保管し、撮影して入力

銀行・クレジットカード・QRコード決済などでのお金の利用がすべて自動で繁栄
ステップ2:集計×
電卓などを利用して計算

アプリが自動で計算

アプリが自動で計算
ステップ3:費目別の支出の把握×
費目ごとに電卓などを利用して計算

費目カテゴリさえ指定すれば自動で計算

費目カテゴリさえ指定すれば自動で計算
ステップ4:支出の改善×
計算結果をもとに改善案を考える

分かりやすいグラフなどを見ながら考える

分かりやすいグラフなどを見ながら考える
ステップ5:継続×
過去のデータを保管していないと比較できない
記録、集計などが面倒で挫折しやすい

先月や昨年との比較も簡単に実行
しかし、レシートの保管と撮影が面倒くさく感じて挫折しやすい

先月や昨年との比較も簡単に実行
入力が楽なので継続しやすい
家計簿の活用の5ステップ別の自動化の程度

この表を見ると分かる通り、レシート撮影型にしろデータ連携型にしろ、家計簿アプリを紙の家計簿と比べると、ステップ2の「集計」の計算が自動で行われ、ステップ3の「費目別の支出の把握」も見やすいグラフで表示されるので、家計の改善効果も得やすく、紙よりは簡単に家計簿をつける習慣が継続しやすくなっています。

しかし、「レシート撮影型」は、家計簿の活用の5ステップの入口に位置する「記録」に手間がかかるため、ほぼ全自動の「データ連携型」と比べて、家計簿の習慣化に挫折しやすくなっています。

かくいう私も、2020年に、今は提供が中止されてしまった LINE 家計簿を利用して、レシートを撮影して家計簿をつけだしたときは、最初は調子が良かったものの、一カ月も経たないうちにレシートのもらい忘れや紛失で気持ちがそがれ、レシートの撮影もめんどうくさかったために家計簿づけに挫折してしまいました。

ズボラやモノグサな人には、こうした、レシートのもらい忘れや紛失が心配という方も多いと思いますし、財布やカバンがレシートでパンパンになりやすい人にとっても、レシートをきちんと保管して撮影することの難易度は想像以上に高いといえます。

また、データ連携型のアプリでは、スマホさえあれば、電車の中などでも自動で入力された支出データの費目の修正などが行えますが、レシート撮影型では、「スマホ」と「レシート」と、さらに「レシートを置く机などのスペース」がないと家計簿の記録が行えず、私たちのモノグサ癖を発揮する温床となってしまいがちです。

レシート撮影型が挫折しやすい理由2:記録が必要以上に細かくなりすぎる

家計簿を継続するコツについて書かれた本や Web ページが共通してすすめているのが、「完璧主義を避ける」ことです。

家計簿をつけて、毎月のお金の出入りを把握するうえで大切なのは、実は「XX月〇〇日にファミマで150円のコーヒーを飲んだ」という一回一回の支出にこだわることではなく、「一カ月にコンビニで5000円ほど支出している」という全体像をつかむことなのです。

この点で、レシート撮影機能を使うと、特にスーパーの場合などですが「きゅうり 200円」「みかん 400円」「牛乳 200円」のような必要以上に細かい情報が家計簿アプリに記録されてしまうんですよね。

すると、「XX月〇〇日にスーパーで3500円の食料品を購入した」ことが見えづらくなるだけでなく、「一カ月に自炊用の食料品購入に1万5000円、外食で2万円使用している」というような全体像が見えにくくなってしまうんです。

これは、学生時代に授業中にとるノートを思い出してもらえれば分かると思うんですが、先生の言うことをすべて細かく記録した綺麗なノートを作っていた人が、必ずしも成績がよくはなかったと思うんです。

家計簿も同じで、支出の内容をこと細かに記録していても、家計の改善には必ずしもつながらないという罠が存在します。

このマネー道場の記事を読んでいる方にはモノグサ気質、ずぼら気質の方も多く含まれていると思いますが、どちらかというと、授業中のノートなども要領よくまとめて、効率的にテストの点を取っていたという方が多いのではないでしょうか?

家計簿も一緒で、ぜひ持ち前の「大雑把力」をいい意味で活用して、データ連携型の家計簿アプリで楽をしながら、費目別の支出状況という「全体像」の把握を目指してみてください。

データ連携型の家計簿アプリの仕組みとおすすめのアプリ名

それでは、ここまで繰り返しそのメリットを訴えてきたデータ連携型の家計簿アプリですが、いったいどのような仕組みで動くのでしょうか?

簡単に言うと、データ連携型の家計簿アプリは、銀行やクレジットカード、デビットカード、QRコード決済、証券口座などの各種事業者からインターネット経由で情報を取得し、そのデータをアプリで表示させています。

マネー道場でおすすめしている「マネーフォワード」アプリの場合だと、自分が選択している銀行やクレジットカードを選択し、口座番号やパスワードなどを入力すると、自動でデータ連携が始まり過去2カ月分ほどの支出入の履歴データが自動で取り込まれ、その後はほぼリアルタイムで最新のデータが反映されます。

Amazon や楽天などの情報とも連携可能です。

取り込んだそれぞれの支出入のデータについては、アプリが自動で「漫画」や「食料品」などの費目のラベルをつけてくれ、これらのラベルが誤っていたり「不明」となっている場合は正しい費目ラベルを指定してあげれば大丈夫です。

ラベルは一括変換も可能ですし、一度正しいラベルを指定すると、アプリがその情報を学習して、同じ場所での支出には前回指定したのと同じ費目ラベルを適用してくれます。

また、現金での支出などについては、手動で入力することも可能ですが、こうした現金での支出が増えていくと、その内容を記憶したりレシートを保管する手間が増えてしまいますので、クレジットカードや QR コード決済を駆使して、自動で記録される支出の割合を増やすことが、Moneyforward などのデータ連携型の家計簿アプリの活用を無理なく継続する最大のコツです。

この辺りについては近いうちに別記事で取り上げたいと思います。

まとめ:データ連携型の家計簿アプリの活用で、無理なくお金の出入りの把握を継続しよう

ここまで、他の Web ページなどでは「自分に合った方法を選ぼう」という玉虫色の提案がなされている家計簿のつけ方について、紙の家計簿や Excel、レシート撮影型のアプリではなく、データ連携型の家計簿アプリを活用した方がよいことを解説してきました。

もちろん、データ連携型の家計簿アプリをフル活用するには、毎日の支払いでクレジットカードや QR コード決済を利用する習慣づけが必要となりますが、ポイントもたまりますし、現金での支払いにもたついたり、レシートで財布やカバンがぱんぱんにもならずに済みます。

レシートを保管して紙の家計簿に転記したり撮影してアプリに取り込むという手間がなくなるだけで、家計簿の本来の目的である「費目別の支出の把握」や「家計の改善」に集中できますので、まだの方はぜひこの記事をきっかけに最初の一歩を踏み出していただければと思います。

Smart and Happy Money Life!